PEXIS の使用方法について


1 はじめに:環境設定

PEXIS は次に挙げる環境変数を必要とします. 個人の .cshrc に設定を書いておいて下さい.

  • PEXIS_DATA_DIR   PEXIS が経験データを蓄積するディレクトリを指定
  • LD_LIBRARY_PATH  PEXIS 用の関数が置いてあるディレクトリを指定

    私の設定は具体的には,次のようになっています.

    (in .cshrc)
    
    setenv LD_LIBRARY_PATH /usr/local/lib/synth:/usr/local/jsk/lib:$LD_LIBRARY_PATH
    setenv PEXIS_DATA_DIR /home/jsk/tetsu/project/pexis/data
    
    /usr/local/jsk/lib は JSK で開発された様々なライブラリが存在しています.
    岡田君の jvl などもこのディレクトリに置かれるようになっています.

    2 サンプルプログラムを体験してみる

    一番簡単なサンプルプログラムについて説明します.「誰が,どの部屋にいるのか?」 という事を対話経験から学んで行くサンプルです.プログラムは,Pexis/sample/ 以下に置いてあります.以下の順番でプログラムを立ち上げて下さい.

    1.PEXIS サーバを立ち上げる
      # cd Pexis/
      # ./pexis &
    
    2.PEXIS ユーザインタフェース端末を立ち上げる
      # ./terminal &
    
    3.サンプルプログラムを立ち上げる
      # cd sample
      # jskeus
      jskeus$ load "sample.eus"
      jskeus$ pexis-test
    
        あるいは jskeus が使えない場合は C言語の同等版
      # cd sample
      # sample
        を行って下さい.
    
    Server画面(図1)と Terminal 画面(図2)が出て来ます.


    (図1:PEXISサーバー画面)


    (図2:PEXISユーザインタフェース端末画面)

    Terminal 画面に赤字で書いてある,「User Space」という部分が,ユーザがシステムに対して発話を行なう部分です.マウスで一回クリックしてから文章を入力して下さい.使用できる文章は半角英数字によるローマ字表現の日本語です.

    では,まず,「私の名前は稲邑です」とシステムに対して発話します.

    	"watashi no namae ha inamura desu"
    
    これで,あなたの名前をシステムは覚えて,今後の対応をあなた仕様に調整します.

    次に,誰が,どの部屋にいるかを知りたいので,システムに「星野さんはどこにいますか?」と話しかけてみます.

    	"hoshinosan ha dokoni imasuka"
    
    ? マークは付ける必要がありません.(逆に言うと,付けないで下さい)これで,どの部屋に星野さんがいるか,を過去の知識から推論して答えを返します.

    さて,次に経験データを蓄えさせてみます.
    事前の知識では,誰が何処にいるか.という知識があらかじめ与えられていたので, これに自分の経験(あるいはロボットの経験)として新しい知識を教えて行きます. 「星野さんは休憩室にいる」と教えてあげましょう.

    	"hoshinosan ha kyuukeisitu ni iru" 
    これで,「星野さん」と いう人物が「休憩室」にいるという情報が経験データに加えられ,今後の推論 のために使用されます.これはサンプルディレクトリの room_0.rdd というファ イルを見ると分かります.
    もう一回,星野さんがどこにいるか,聞いてみましょう.
    	"hoshinosan ha dokoni imasuka"
    
    答えが変わりました. 今度は,「星野さんは工作室にいる」と教えてあげてから, 「星野さんは何処にいるか?」と聞いてみます
    	"hoshinosan ha kousakusitu ni iru"
    	"hoshinosan ha dokoni imasuka"
    
    どうでしょうか.簡単な例ですが,システムがこのように挙動を変えて行きます.

    3 ちょっと複雑なサンプル例

    それでは,次に視覚探索問題への応用例を紹介します.
    申し訳ありませんが,これは現在,工事中です.


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