next up previous
Next: 4.1 使えるコマンド Up: ソフトウェア第三 講義資料 行列,リスト操作,グラフ,探索表現 Previous: 3.10 括弧を付けたり,はずしたりする関数

4 リストの編集プログラム

リストの構造を変更する関数は環境に対して副作用を及ぼすため,通常のプログ ラミングでは使うことは少ないが,その副作用を積極的に利用する例としてリス ト構造を編集する編集プログラムを紹介する. 一般に,編集プログラムはエディタと呼ばれる.よく使うEmacsは, テキストファイルを編集するテキストエディタで,テキス ト中のデータの構造に依存したコマンドになっていない. そのため,Emacs はさまざまなプログラム言語の作成や通常の文章書きに利用できている. このようなテキストエディタとは異なって編集データの構造を知っていてその 構造に応じて編集を行なうものを構造エディタと呼ぶ. Pascal言語など,構造エディタの例も以前作られたが,それはPascalの構 文を知っていて,その構文に従ってカーソルを移動するような機能をもつエディ タとなっている. Lispでは,リストを扱う構造エディタを簡単に作ることができ,Lisp のプログラム本体もリストで表現されているため,リストの構造エディタによ りLispプログラムの編集が可能となる. emacsのようなテキストエディタの例については,岩波のLisp入門の巻末にあ るものを参考にするのがよい.



generated through LaTeX2HTML. M.Inaba 平成18年5月7日