まず,PEXIS は非常に多くのライブラリ,アプリケーションから成っています. インストールするには,結構複雑な手順を踏むのですが,現在自動化されていません. 将来的には Debian パッケージ化などを検討していますが,現在の所は手動インストール でお願いします.
なお,この文章は Linux を対象に書いていますので,他の OS の場合は適宜アレンジしてインストールを行なって下さい.
1.稲邑個人用Cライブラリ
2.Bayesian Network ライブラリ
3.GA ライブラリ
4.glib ライブラリ
5.gtk+ ライブラリ
6.音声合成ライブラリ
(手順1)PEXIS 用ディレクトリの作成
PEXISは /usr/local/jsk/pexis を必要とします.root 権限で作成し,一般ユーザが
アクセスできるように chmod して下さい.
# su # mkdir -p /usr/local/jsk/pexis # cd /usr/local/jsk/pexis # mkdir include # mkdir lib # mkdir bin # chmod -R og+w .次に,後に述べる clisp 用の 名前付きFIFO ファイルを作成します. これも chmod しておいて下さい.
# cd /usr/local/jsk/pexis # mkfifo FIFO:clisp_to_int # mkfifo FIFO:int_to_clisp # chmod og+w FIFO*
(手順2)稲邑個人用Cライブラリのインストール
デバッグ用関数,ファイル操作など,いろいろな個人仕様の雑多なC言語の関数群です.
これは ara の CVS Tree で管理されている,tetsu/mylib というモジュールで手に
入ります.
# cvs checkout -d tetsu/mylib # cd tetsu/mylib # makeとして下さい./usr/local/jsk/pexis/lib/ に libmylib.so が作成されます.
(手順3)Bayesian Network ライブラリのインストール
PEXIS はオンライン学習の際に,Bayesian Network を使用します.C言語でのBayesian Networkの動作をサポートするために,このライブラリが必要となります.
これは ara の CVS Tree で管理されている,tetsu/Bayesian というモジュールで手に入ります.
# cvs checkout -d tetsu/Bayesian # cd tetsu/Bayesian # makeとして下さい./usr/local/jsk/pexis/lib/ に libbn.so が作成されます.
(手順4)GA ライブラリのインストール
PEXIS はオフライン学習の際に,遺伝的アルゴリズム(GA)を使用します.C言語でのGAの動作をサポートするために,このライブラリが必要となります.
これは ara の CVS Tree で管理されている,tetsu/GA というモジュールで手に入ります.
# cvs checkout -d tetsu/GA # cd tetsu/GA # makeとして下さい./usr/local/jsk/pexis/lib/ に libGA.so が作成されます.
(手順5)glib ライブラリのインストール
これは次に説明する gtk+ ライブラリのために必要となるライブラリです.
Debian パッケージだと,libglib1.1_1.1.3-2.deb (slink用)がありますが,PEXIS はバージョン 1.1.16 以上の glibを必要とするので,手動でインストールします.稲邑のホームから glib のソースを取って来て 以下の通りに make して下さい.(glib は glibc とは違います!!注意!!)
# cd /usr/local/src/ # cp ~inamura/src/gtk/glib-1.1.16.tar.gz # tar zxvf glib-1.1.16.tar.gz # cd glib-1.1.16 # ./configure # make # make install
(手順6)gtk+ ライブラリのインストール
gtk は Gimp Took Kitの略で,元々は Linux で動作する描画ツールGIMPのために開発されたライブラリです.PEXISではGUIとして使っています.
Debian パッケージだと,libgtk1.1_1.1.2-2.deb (slink用)がありますが,PEXISはバージョン 1.1.16 以上の gtk+ を必要とするので,手動でインストールします.稲邑のホームから gtk+ のソースを取って来て,以下の通りに make して下さい.
# cd /usr/local/src/ # cp ~inamura/src/gtk/gtk+-1.1.16.tar.gz # tar zxvf gtk+-1.1.16.tar.gz # cd gtk+-1.1.16 # ./configure --with-local=ja_JP.ujis # make # make install(手順7)音声合成ライブラリのインストール
1.clisp (自然言語解釈部)
2.pexis (PEXIS本体)
3.terminal (ユーザインタフェース端末)
4.rec_server (標準音声認識,音声合成部)
5.SDP (香山君の感覚情報データベース)
(手順8)clisp のインストール
Debian であれば,clisp_1997-12-06-1.deb があるので,これをインストールして下さい.その他の Linux ディストリビューションでも clisp は大抵存在するはずですので,インストールしておいて下さい.(注意:gcl や EusLisp ではありません!!)
(手順9)PEXIS のバイナリのインストール
これは ara の CVS Tree で管理されている,tetsu/Pexis というモジュールで手に入ります.
# cvs checkout -d tetsu/Pexis # cd tetsu/Pexis # makeとして下さい.Pexis/ ディレクトリ以下に 上記のバイナリが作成されます.
(手順10)音声認識用ライブラリのインストール
これは速水さんをはじめとする,電総研の音声研究室の研究員の皆様の御協力で研究成果をお借りしたものです.これはJSK以外には非公開のものなので,注意して下さい.
dorado:/usr/local/jsk/pexis/rec_server/ 以下のファイルをディレクトリ構造ごと,コピーして下さい.一番簡単な方法としては.
# rlogin dorado # cd /usr/local/jsk/pexis # tar zcf /tmp/recserver.tgz rec_server/ # logout # cd /usr/local/jsk/pexis # ftp dorado (recserver.tgz を get) # tar zxvf recserver.tgzとすればOKです.
(手順11)SDP (香山君の感覚情報データベース)のインストール
これは,PEXIS が仮想環境の状態をカメラで処理する際に使用するモジュールです.必ずしも必要にはなりませんが,代表的な動作をするサンプルプログラムで必要となります.
これは ara の CVS Tree で管理されている,kaya/SDP というモジュールで手に入ります.このモジュールは現在 H4 用に作られているので,H4 とは関係ない共通ライブラリ部分と,視覚処理部だけ make しておきます.make する際には個人の環境変数として SDP_HOME というのが必要になりますので,この環境変数を設定してから make を行なって下さい.
# setenv SDP_HOME $(HOME)/kaya/SDP # cvs checkout -d kaya/SDP # cd kaya/SDP # cd lib # make # cd ../vision # make
さぁ,使い方偏に移りましょう.