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5.4 エピポーラ幾何

画像間の幾何関係を┘團檗璽藉ー燭箸いΑタA HREF="node25.html#epipolar-geometry">16のよ うに,2つのカメラとそれぞれの撮像面に対して,それぞれのカメラ中心を他 方の撮像面に投影した点を┘團檗璽epipole)と呼び,撮像面上で注 視対象点の投影点とエピポールを通る直線を┘團檗璽蘋epipolar line)と呼ぶ.2つのカメラ中心と注視対象点を通る面を┘團檗璽虧 (epipolar plane)と呼ぶ.両眼立体視において,注視対象を決めた時に,注視 対象の対応点を探す処理は,他方の投影面上のエピポーラ線上を1次元探索 することになる.
図 16: エピポーラ幾何
\includegraphics[width=7cm]{/home/inaba/text/iwanami/inaba/chap4/epipolargeometry.eps}
注目する点の2つのカメラ座標系での座標を ${x_1}=(X_1,Y_1,Z_1)$ ${
x_2}=(X_2,Y_2,Z_2)$とし,2つの投影面への投影点を$(u_1,v_2)$$(u_1,v_2)$とすると, 2つのカメラ中心からの対象点までのベクトル${x_1}$${x_2}$が エピポーラ面上にあることから,それらの外積は0になる. 2つのカメラ座標系間の回転と並進を${\rm R_{12}}$${t_{12}}$で表すと,
$\displaystyle {x_1}^T ({\rm t_{12}} \times ({\rm R_{12}} {x_2} + {t_{12}})) = 0$     (56)

一般に,ベクトル${x}$との外積は, 3x3の歪対称行列$[{x \times}]$
$\displaystyle [{x \times}] =
\left[
\begin{array}{ccc}
0 & -x_3 & x_2 \\
x_3 & 0 & -x_1 \\
-x_2 & x_1 & 0 \\
\end{array}\right]$     (57)

の掛け算になり,エピポーラ面に載る条件は,
$\displaystyle {x_1}^T ({t_{12}} \times ({\rm R_{12}} {x_2} + {t_{12}}))$      
$\displaystyle =
{x_1}^T [{t_{12} \times}] ({\rm R_{12}} {x_2} + {t_{12}}) =
{x_1}^T {\rm E} {x_2} = 0$     (58)

となる. この方程式は,┘團檗璽虔cコepipolar equation) と呼ば れる.行列 ${\rm E}=[{t_{12} \times}]{\rm R_{12}}$靄楾堽 (E行列,essential matrix)と呼ぶ.デジタル画像座標系での座標 ${
m_1}=(u_1,v_1,1)$ ${m_2}=(u_2,v_2,1)$が与えられた時, ${
m_1}=A_1{x_1}$, ${m_2}=A_2{x_2}$より, $F = A_1^{-1}{\rm E}(A_2)^{-1}$とおけば,
$\displaystyle {x_1}^T {\rm E} {x_2} = {m_1}^T {\rm F} {m_2} = 0$     (59)

となる.この行列${\rm F}$霑湛堽F行列, fundamental matrix)と呼ばれる. 2つのカメラ座標系の配置が決まれば,これらの基本行列または基礎行列が決まり, エピポールの場所も一意に定まる.そして,注視点が与えられれば,その 投影点に対応するエピポーラ線も求めることができる.

generated through LaTeX2HTML. M.Inaba 平成18年5月7日